少しだけ高台にあるコンビニ
黒川から柿生に行く途中に、素敵なコンビニがあります。店舗は道路レベルより2-3メートル程度高い法面の上にあり、店先のちょっとしたスペースにオーニング(雨避け)がかかり、2組ほどのテーブルと椅子が置かれています。坂上の一段上がった駐車場からは4-5段ほどの下り階段でアクセスします。

建物は当然ながら定番の仕様でできていて、外部にはのぼり旗が立ち、転落防止のステンレスパイプが頑丈に回っており、意匠的気遣いは皆無です。が、地形があるというだけで空間は豊かになる事を改めて目の当たりにしました。
低レベルな感動かもしれません。郊外ではこんな数メートルの段差すら残らなくなっているのです。

周辺の幹線道路沿いはどんどん斜面林が崩されて開発が進み、大面積のコンクリート擁壁、パワービルダーによる小さい住宅がところ狭しと作られていきます。
自然の地形はとてつもない時間をかけて今そこにあるというのに、一度壊すと戻すことはできないというのに、人口減少時代に、いつまでこんなことを続けるのだろう?—
いま、住宅地開発複数件について考える機会をいただいています。いずれも、永く続く住まい方が近くにある地域。いまどんなコモンの持ち方で、どんな暮らしの場が生み出せるのか、スタディのさなかにいます。
