オフィスと住宅が囲む中庭改修

BUILD : 2013

北関東の閑静な住宅街。事務所・住宅併設敷地にてすまいの改築に伴う庭園改修設計を担当した。代々受け継いだ重厚な和風庭園を、見るだけの庭でなく親しみやすいものに変えたいという施主の希望に沿う改修を検討した。歩ける小径をつくるために、やや掘り込んだ水みちに庭から出た石ころを集め、庭の片隅に在った石臼などを飛び石にし、バランスを見ながら低木を動かし、といった、職人の手間だけでできる改変を多く行っている。整えられてきた美しい苔やシダを活かし、なるべく大きな地殻変動を行わないように注意した。

新しく購入したハード資材はレンガだが、通用門の通路とその脇の植栽帯土留めの両方を同素材1規格で作ることでメーカー直送手配を可能とし、無駄な運搬費などを排除するよう心掛けた。長年の切詰め剪定で枝先にこぶができた樹木などは、3年にわたる切戻し作業により矯正樹形から解放していくことを庭師に託した。

業務 外構設計・設計監理
施主 個人
協働 豊田建築設計事室(統括・建築設計)
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