町なか緑拠点 ‘ヤマノカケラ’

BUILD : 2012

長野駅から200mほどの場所に立地する自動車販売店本社ビル敷地。一角に地上6.7mのイベント広場へつながる大階段、潜った位置に直営のレストランがあり、プロジェクトはレストランのリニューアルに合わせて周辺の緑化整備を共に行うものであった。
大階段を「山」と見立て人工地盤上に斜面林を作ることに決まり、防水層と軽量土壌を載せ、長野在来の植物種のみで緑化した。小さな地形の変化ではあるが、乾燥する丘の上、湿り気を帯びる山裾とで、多くの種類を植栽している。階下のレストランアプローチは「庭」と考えて、冬の厳寒期、厳しい日陰でも明るさのある常緑樹中心の配植を意識した。
目の前には4車線の道路が走り、周囲には四角いビルと大きな看板が立ち並ぶ町なかで、この緑溢れるデッキ階段を誰でも歩くことができる。「ヤマノカケラ」がささやかでも種をまく存在になれれば、と願っている。

※2021年取壊しとなりました

業務 外構基本・実施設計・監理
施主 民間企業
協働 シーンデザイン(統括・建築)、KICHI(サイン・情報発信)、コモド設備計画(機械設備)、タクトコンフォート(電気設備)
施工 清水建設(全体)、富士植木(外構工事)
受賞 第26回長野市景観賞
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